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英語の ch がドイツ語で k となっている単語が相当多く見かけられます。(ch と同音の tch も同様)これは主として綴頭に関する法則です。

chin Kinnキン, n. あご
chest Kisteステ, f.
cheese Käseーゼ, m. チーズ
chicken Kückenュッケン, n. 鶏肉,ひよっこ
cherry Kirscheルシェ, f. 桜ん坊
chimney Kaminーン, f. くさり
chamber Kammerンメル, f.
chalk Kalkカルク, m. (白墨)石灰
channel Kanalール, m. 水路
chapter Kapitelッテル, n.
chew kauenオエン 噛む
choose kiesenキーゼン 選択する
Charles Karlカルル (男名)
churl Kerlケルル, m. 野郎,男

上例中には,あまり形がちがっているために,同語としてならんでいるのを見ると,ちょっと牽強付会のように思われるものもありましょう。たとえば chain = Kette のごときがそれです。けれども歴史的にはそれぞれ訳があるので,chain も Kette も後期ラテンの cadena から来たもので,cadena がフランス語で chaine となり(regina, 女王,が reine になるように),それが chain となったのです,ドイツ語の Kette は cadena のうしろがなくなったわけです。

以上は,綴頭の場合ですが,綴尾にもこの関係が多少は現れています:

itch juckenユッケン 痒い
starch Stärkeシュルケ
stretch streckenシュトッケン 張り伸ばす
bench Bankバンク ベンチ
drench tränkenンケン 飲ます

英語では bench (ベンチ)と bank (銀行)とを区別していますが,ドイツ語では両方とも die Bank で,形の上では区別がありません。ただベンチの意の Bank は,複数が Bänke となり,銀行の意の Bank は Banken となります。